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天の川と七夕

天の川と七夕

世界の昔話

むかしむかし、あるところに、一人の貧しい若者わかものがいました。

若者わかものの仕事は、年を取っとった牛の世話です。

そのため人々ひとびとは、若者わかものの事を牽牛けんぎゅー(けんぎゅう)と呼びよびました。

牽牛けんぎゅーとは、牛引きという意味です。

ある日の事、一匹の牛が主人しゅじん牽牛けんぎゅー言いいいました。

「ご主人しゅじんさま、南の川に行っいってごらんなさい。美しい天女てんにょたちが水浴びみずあびをしていますよ。もし、天女てんにょをお嫁さんよめさんにしたかったら、天女てんにょ羽衣はごろも(はごろも)を一枚取り上げるとりあげるのです」

天女てんにょがお嫁さんよめさんか。いいな」

そこで牽牛けんぎゅーが南の川に行っいってみると、確かたしかに七人の天女てんにょたちが楽しそうに水浴びみずあびをしていました。

牽牛けんぎゅーはそっと岸に忍び寄るしのびよると、脱ぎ捨てぬぎすてられていた羽衣はごろもに手を伸ばしのばしました。

しかしそれに気がついきがつい天女てんにょたちは、あわてて自分じぶん羽衣はごろもをつかむと、ひらりひらりと天に舞い上がっまいあがってしまったのです。

それでも牽牛けんぎゅーは、何とか一枚の羽衣はごろもを手に入れるいれる事が出来できました。

そして羽衣はごろも取らとられて天に帰るかえる事が出来できなくなった一人の天女てんにょが、泣く泣く牽牛けんぎゅーのお嫁さんよめさんになったのです。

この天女てんにょ名前なまえは、織姫おりひめ(おりひめ)と言いいいます。

さて、それからほどなくして、牽牛けんぎゅー天女てんにょの事を教えおしえてくれた牛が重い病気にかかりました。

牛は、牽牛けんぎゅー言いいいました。

「わたしが死んしんだら、わたしの皮をはいで金の粉をつめてお持ちもちなさい。それと一緒に、この鼻輪はなわもお持ちもちなさい。そうすれば、きっと助けたすけになるでしょう」

やがて牛が死ぬしぬと、牽牛けんぎゅー言わいわれた通りとーりにしました。

それから、三年の月日つきひ流れながれました。

織姫おりひめ牽牛けんぎゅーとの間に、男の子おとこのこ女の子おんなのこを一人ずつ産みうみました。

二人の子どもこども母親ははおやになった織姫おりひめですが、織姫おりひめは一日たりとも天の事を忘れわすれた事はありません。

織姫おりひめ牽牛けんぎゅー顔色かおいろては、

「わたしの羽衣はごろもは、どこにあるのですか?」

と、何度も何度も尋ねたずねました。

しかし牽牛けんぎゅーはいつも、

「さあ、どこにあるか忘れわすれたよ」

と、言ういうばかりです。

でもとうとう、織姫おりひめは酒に酔っよっ機嫌きげんの良い牽牛けんぎゅーから、羽衣はごろも隠しかくしてある場所ばしょ聞き出しききだしたのです。

「しまった!」

ふと我に返っかえっ牽牛けんぎゅーは、あわてて織姫おりひめ引き止めよひきとめようとしたのですが、その時にはもう、織姫おりひめは衣をまとって天に舞い上がっまいあがった後でした。

頼むたのむ行かいかないでくれ!」

牽牛けんぎゅーは二人の子どもこども両わきりょーわきにかかえると、織姫おりひめを追ってふわりと空に飛び上がりとびあがりました。

実は持っもっていた牛の皮の力で、牽牛けんぎゅーは空を飛ぶとぶ事が出来できたのです。

織姫おりひめ牽牛けんぎゅーの姿を見るみると、かんざしを抜いぬいて天に長い線を書きかきました。

すると線はみるみる広がっひろがって、流れながれの早い川になりました。

そこで牽牛けんぎゅーは牛の皮につめた金の粉を川にまいて、金の砂地すなじの道を作りつくりました。

そして牽牛けんぎゅーがなおも追いかけおいかけて行くと、織姫おりひめはまた線を引きひきました。

今度こんどの線は、大きな天の川あまのがわになりました。

金の粉を使い果たしつかいはたし牽牛けんぎゅーには、もうどうする事も出来できません。

「ちくしょう!」

怒っおこっ牽牛けんぎゅーは、肩にかけた鼻輪はなわ向こう岸むこーぎし投げなげました。

すると織姫おりひめも、

「何をするのよ!」

と、はたおりのおさを向こう岸むこーぎし投げなげ返しかえしました。

「二人とも、やめなさい」

ふいに、まっ白まっしろいひげの神さまかみさま現れあらわれ言いいいました。

「天の世界せかいでけんかをするとは何事なにごとです! 二人とも、今すぐ仲直りをしなさい」

神さまかみさまの命令では、仕方しかたありません。

牽牛けんぎゅー織姫おりひめは、しぶしぶ言いいいました。

「では、わたしたちは一年に一度だけ、会うあう事にします」

こうして二人は七の月の七の日に、天の川あまのがわ会うあう約束をしたのです。

それが、七月しちがつ七日の七夕たなばたです。

天の川あまのがわ見るみると、牽牛けんぎゅー織姫おりひめの星のそばには小さな星が二つふたつ見えみえますが、それは夫婦ふーふげんかをした時に投げなげ合った、鼻輪はなわとおさと言わいわれています。

おしまい


若者
取る
人々
牽牛
ぎゅう
呼ぶ
主人
言う
行く
ごらん
なさる
天女
水浴び
嫁さん
羽衣
取り上げる
確か
忍び寄る
脱ぎ捨てる
伸ばす
気がつく
あわてる
自分
つかむ
舞い上がる
入れる
出来る
帰る
名前
織姫
ひめる
なくす
教える
かかる
死ぬ
はいでる
つめる
持つ
鼻輪
助け
通り
月日
流れる
男の子
女の子
産む
子ども
母親
忘れる
顔色
見る
尋ねる
酔う
機嫌
隠す
場所
聞き出す
しまう
返る
引き止める
まとう
頼む
両わき
かかえる
飛び上がる
飛ぶ
抜く
書く
広がる
流れ
砂地
作る
追いかける
引く
今度
天の川
使い果たす
ちくしょう
怒る
かける
向こう岸
投げる
返す
やめる
まっ白
神さま
現れる
世界
けんか
何事
仕方
会う
七月
七夕
二つ
見える
夫婦

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: N5

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「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

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