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十数えてごらん

十数えてごらん

日本の民話

むかしむかし、ある年の大みそかおーみそかの事です。

空に登るのぼるお日さまがお坊さんぼーさんに姿をかえて、とぼとぼ村を歩いあるいていました。

坊さんぼーさんは大きな

庄屋しょーや

(しょうや)の家を見つけるみつけると、家の戸をトントンとたたいて言いいいました。

「何か、食べるたべる物をめぐんでくだされ」

すると、

けちん坊けちんぼー

庄屋しょーやは、

こじき

坊主ぼーずにやる物は、何一つない。とっとと失せろうせろ!」

と、お坊さんぼーさん追い返しおいかえしてしまいました。

坊さんぼーさん仕方しかたなく、庄屋しょーやの隣の貧しいおじいさんとおばあさんの家へ行きいきました。

するとてきたおじいさんは、

「これはお坊さま。たった今、アワガユが出来できたところです。どうぞ、お食べたべ下さい。一緒に年忘れとしわすれをしましょう」

と、お坊さんぼーさんを家の中に入れるいれると、アワガユを出しだしてくれました。

「これはご親切しんせつに。いただきます」

坊さんぼーさんはアワガユをすすりましたが、アワはほんの少ししか入っはいっていません。

けれどもそれはましな方で、おじいさんやおばあさんが食べたべているアワガユは、アワがまったく入っはいっていない、ただのお湯おゆです。

坊さんぼーさんはふところから葉っぱはっぱを三枚取り出すとりだすと、おばあさんに言いいいました。

「そのおなべを洗っあらって、この葉っぱはっぱてごらんなさい」

おばあさんが言わいわれた通りとーりにすると、おなべの中に野菜やさいの煮物がいっぱいてきました。

次に坊さんぼーさんは、米粒を三粒取り出しとりだし言いいいました。

「おかまを洗っあらって、このお米をたきなさい」

その通りとーりにすると、今度こんどはおかまいっぱいにホカホカのご飯ごはんがたきあがったのです。

「さあ、これでおかずもご飯ごはん出来できました。三人で、楽しい年忘れとしわすれの食事をしましょう」

おじいさんとおばあさんは、生まれうまれて初めてまっ白まっしろご飯ごはんお腹おなかいっぱいに食べたべました。

ご飯ごはん終わるおわると、お坊さんぼーさんが二人に言いいいました。

明日あしたお正月おしょーがつじゃ。もし望みのぞみがかなうなら、あなた方は宝物ほーもつが欲しいかな? それとも、もう一度若くなりたいですかな?」

「はい、わしらはよく話しはなします。二人が出会っであった十七、八に戻っもどってみたいと」

おじいさんがそう答えるこたえると、お坊さんぼーさんはたらいにお湯おゆをわかすように言っいって、黄色い粉をパラパラとお湯おゆの中に入れいれました。

「さあ、二人で手をつないで、お湯おゆにつかってみなされ。そしてゆっくりと、十数えかぞえてみなされ」

おじいさんとおばあさんは、言わいわれた通りとーりお湯おゆにつかりながら、

「・・・一、・・・二、・・・三、・・・四、・・・五、・・・六、・・・七、・・・八、・・・九、・・・十」

と、ゆっくり十数えるかぞえると、二人はたちまち若い娘と若者わかものになっていたのです。

二人が喜んよろこんでいると、もう夜が明けあけてきました。

「あっ、若水わかみず(わかみず→元日がんじつの朝に初めてくむ水)をくまないと」

娘になったおばあさんが

井戸いど

に水をくみに行くいくと、若返っわかがえったおばあさんにおどろいた隣の庄屋しょーや夫婦ふーふがわけをたずねました。

「はい。実はお坊さまが家にてくださり・・・」

話を聞いきい庄屋しょーや夫婦ふーふは、すぐに隣の家からお坊さんぼーさん引っ張っひっぱってくると、むりやりごちそうを食べたべさせて言いいいました。

「どうぞお坊さま、わしらも隣の二人のように若返らわかがえらせてください!」

「・・・なら、ふろをわかしなさい」

庄屋しょーや夫婦ふーふがおふろをわかすと、お坊さんぼーさんは黄色い粉をパラパラとおふろに入れいれました。

「さあ、二人で手をつないで、お湯おゆにつかってみなされ。そしてゆっくりと、十数えかぞえてみなされ」

「ありがたい! これでわしらは若返るわかがえるぞ!」

庄屋しょーや夫婦ふーふはお風呂ふろ飛び込むとびこむと、ゆっくりと言わいわれていたのにすぐに十数えかぞえてお風呂ふろから飛び出しとびだしました。

「一、二、三、四、五、六、七、八、九、十!」

すると庄屋しょーや夫婦ふーふは、ずるがしこいサルになっていたという事です。

おしまい


大みそか
登る
坊さん
かえる
歩く
庄屋
見つける
トントン
たたく
言う
食べる
めぐむ
けちん坊
坊主
失せる
追い返す
仕方
おじいさん
おばあさん
行く
出る
アワガユ
出来る
年忘れ
入れる
出す
親切
いただく
すする
入る
お湯
ふところ
葉っぱ
取り出す
おなべ
洗う
煮る
ごらん
なさる
通り
野菜
今度
ご飯
たきあがる
おかず
生まれる
まっ白
お腹
終わる
明日
お正月
望み
かなう
あなた
宝物
話す
出会う
戻る
答える
たらい
わかす
つなぐ
つかう
数える
つかる
若者
喜ぶ
明ける
若水
元日
井戸
若返る
おどろく
夫婦
たずねる
来る
くだす
聞く
引っ張る
風呂
飛び込む
飛び出す

: N1

: N2

: N3

: N4

: N5

muksi, kanayomi

「今日は何の日?」

2021624

元:地球くん

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