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なごのわたり

なごのわたり

日本の民話

むかしむかし、なごという浜辺はまべでは、たくさんの漁師りょーしたちが住んすんでいました。

ですが近頃ちかごろはどの漁師りょーしも魚が少ししか取れとれず、とても困っこまっていました。

ある日の夕方ゆーがた沈むしずむ夕陽ゆーひ黄金おーごん色に輝くかがやく浜辺はまべを、一人の女の子おんなのこ歩いあるいていました。

このあたりでは見かけみかけない女の子おんなのこなので、親切しんせつ漁師りょーしが声をかけました。

「娘さん、どこからたのだ?」

「・・・・・・」

名前なまえは?」

「・・・・・・」

「親は、どこ行っおこなった?」

「・・・・・・」

女の子おんなのこは何を聞いきいても、くりくりとした丸い大きな瞳で見つめるみつめるだけです。

漁師りょーしは、何かわけがあるのだろうと思いおもい

「とにかく、今夜こんやは家に泊まるとまるといい。夜の浜辺はまべ冷えるひえるからな」

と、女の子おんなのこを家に連れつれ帰りかえりました。

おかみさんもやさしい人で、女の子おんなのこに温かいご飯ごはん食べたべさせて、自分じぶんのふとんに寝かせねかせてあげました。

次の日、漁師りょーしが舟に乗っのって海に出るでると、不思議ふしぎな事に魚がどんどん集まっあつまって来て、舟が沈みしずみそうなほどの大漁たいりょーとなりました。

こんな大漁たいりょーは、何年ぶりでしょう。

でも他の漁師りょーしたちは、いつもの様にほとんど魚が捕れとれませんでした。

「なんで、お前おまえのところばかり魚がくるんだ?」

不思議ふしぎがる仲間なかまに、漁師りょーし言いいいました。

「さあな。・・・ただ思い当たるおもいあたる事といったら、浜辺はまべ見つけみつけ女の子おんなのこを家に泊めとめた事かな」

すると仲間なかま漁師りょーしたちは、

「そんなら、家にも泊まっとまってくれ」

「家もだ!」

と、順番じゅんばん女の子おんなのこを家へ泊めるとめる事にしたのです。

女の子おんなのこはどこの家へ行っいっても相変わらず無口むくちで、何一つ話そはなそうとはしません。

けれど女の子おんなのこ泊まっとまっ翌日よくじつには、きまってその家の舟は大漁たいりょーになるのです。

女の子おんなのこ漁師りょーしたちにとても大切たいせつにされて、『竜宮りゅーぐーさま』と呼ばよばれるようになりました。

女の子おんなのこてくれたおかげで、村が豊かゆたかになった」

女の子おんなのこがいてくださるから、もう安心あんしんじゃ」

竜宮りゅーぐーさま。どうかずっと、この村にいてくだされよ」

村人むらびとたちはそう言っいって、女の子おんなのこに手を合わすあわすのでした。

さて、女の子おんなのこのおかげで村はすっかり豊かゆたかになったのですが、ただ一人、おもしろく思っおもっていない漁師りょーしがいました。

この漁師りょーしはろくに漁にもないで、毎日まいにち酒ばかり飲んのんでいます。

そして酒を飲むのむと必ずけんかをするので、仲間なかま漁師りょーしたちにとても嫌わきらわれていました。

あるとき、酔っぱらっよっぱらっ酒飲みさけのみ漁師りょーし浜辺はまべ歩いあるいていた女の子おんなのこ捕まえるつかまえると、こう言いいいました。

「おい、お前おまえ本物ほんもの竜宮りゅーぐーさまなら、海の上を歩いあるいてみな」

すると女の子おんなのこはにっこり笑っわらって、海の方へ歩いあるいて行きました。

そして水に沈むしずむ事なく、ゆっくりゆっくり海の上を進んすすんで行ったのです。

遠くとーくで魚を捕っとっていた漁師りょーしたちは、波の上を渡っわたっていく女の子おんなのこ驚きおどろきました。

竜宮りゅーぐーさまー、どこにも行かいかねえでくだせえ。この村に、いつまでもいてくだせえ」

すると女の子おんなのこはやさしくほほ笑んほほえんで、首を横にふりました。

そして、初めてしゃべったのです。

「いいえ、私はもう帰りかえります。村の皆さんみなさんには、大変たいへんお世話になりました。このご恩は、決して忘れわすれません」

その声は届くとどくはずのない沖の舟にいる漁師りょーしの耳にも、はっきりと聞こえきこえました。

そして女の子おんなのこ静かしずかに海を歩いあるいて行き、やがて姿を消しけしてしまいました。

それから女の子おんなのこは、二度と姿を現しあらわしませんでした。

けれど、なごの浜辺はまべでは、それからも大漁たいりょー続いつずいたということです。

おしまい


浜辺
たくさん
漁師
住む
近頃
取れる
困る
夕方
沈む
夕陽
黄金
輝く
女の子
歩く
あたり
見かける
親切
かける
来る
名前
行う
聞く
見つめる
思う
今夜
泊まる
冷える
連れる
帰る
かみさん
ご飯
食べる
自分
寝かせる
乗る
出る
不思議
集まる
大漁
捕れる
お前
くるむ
仲間
言う
思い当たる
見つける
泊める
順番
行く
無口
話す
翌日
大切
竜宮
呼ぶ
おかげ
豊か
安心
村人
合わす
毎日
飲む
けんか
嫌う
酔っぱらう
酒飲み
捕まえる
本物
笑う
進む
遠く
捕る
渡る
見る
驚く
くだせる
ほほ笑む
しゃべる
皆さん
大変
忘れる
届く
聞こえる
静か
消す
現す
続く

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「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

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