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鬼の住むほら穴

鬼の住むほら穴

百物語

むかしむかし、山深い谷の中ほどにあるほら穴ほらあなに、四匹の鬼が住んすんでいました。

鬼は村へおりてきては田畑たはた荒らしあらし、時には女子どもこどもをさらっていくのです。

ある日、この鬼の話を聞いきい坂上田村麻呂さかのうえのたむらまろ(さかのうえのたむらまろ)という武将ぶしょーが、大勢たいせい家来けらい連れつれやって来やってきました。

田村たむら麻呂(たむらまろ)の鬼退治の名人めいじんで、どんなに強い鬼でも必ずやっつけてしまうのです。

田村たむら麻呂の一行いっこー村人むらびとたちの案内で、鬼の住むすむほら穴ほらあな目指しめざしました。

その山道さんどー途中とちゅーで、村人むらびとたちが言いいいました。

「この先の谷に、鬼がいるそうです。しかし恐ろしいので、村人むらびとでそこへ行っいった者はいません」

「そうか、ではここからは、我々われわれだけで行こいこう」

田村たむら麻呂は馬をとめると、家来けらいたちに武器ぶきの手入れを命じめいじました。

家来けらいたちは弓のつるを張りはり直したり、よろいやかぶとで身をかためました。

それから田村たむら麻呂を先頭せんとーに、どんどん先へ進むすすむと、谷の上に突き出つきでた大きな岩の上で、鬼がのんびりと日なたぼっこひなたぼっこをしていました。

「みんな、見つからみつからぬ様に、身をかがめるのだ」

田村たむら麻呂は馬からおりて身をかがめましたが、目の良い鬼はすぐに気づいきずいて、あわてて立ち上がりたちあがりました。

「やや、おかしな連中れんちゅー来るくるぞ。さてはわしらを、やっつけようというのだな」

一匹の鬼が言ういうと、親分おやぶんらしい鬼が大声おーごえ張り上げはりあげました。

人間にんげん分際ぶんざいで、わしらをやっつけようとは片腹痛いわ」

すると田村たむら麻呂も、負けまけずに言い返しいーかえしました。

田畑たはた荒らすあらすだけならともかく、女子どもこどもをさらうとは許せゆるせん! 必ずしとめてくれるわ!」

田村たむら麻呂の合図で、家来けらいたちが次々と矢を射掛けいかけます。

「ふん、こしゃくな」

鬼は鉄棒てつぼー振り回しふりまわし飛んとんで来る矢を叩きはたき落としおとしますが、さすがは田村たむら麻呂の家来けらい、どの矢も鋭くうなりをあげて飛んとんで行き、鉄棒てつぼーすり抜けすりぬけて鬼の体へと突き刺さりつきささりました。

「げっ! 何という手練しゅれん れだ。これはまずい」

鬼はびっくりして、その場から逃げ出そにげだそうとしました。

「それっ! 逃がすにがすなー!」

田村たむら麻呂は自慢の長い刀を引き抜くひきぬくと、すばやく岩の上へ駆けかけ上っのぼって鬼の親分おやぶん切り付けきりつけました。

「ギャオオオオーーーーー!」

刀で切りきり飛ばさとばされた鬼の親分おやぶんの首が、空高くはねあがりました。

しかし、さすがは鬼の親分おやぶん

空高くはねあがった鬼の親分おやぶんの首は空中くーちゅーでくるりと向きむき変えるかえると、恐ろしい顔で田村たむら麻呂めがけて飛びついとびついて来ました。

ですが田村たむら麻呂が素早く身をかわしたので、鬼の首は近くちかくの木の根元ねもと噛み付きかみつき最後さいごの力で木の根元ねもと噛み砕くかみくだくと、そのまま動かうごかなくなりました。

そして残っのこった三匹の鬼も家来けらいたちによって切り倒さきりたおされ、ついに四匹の鬼退治がされたのです。

その時、ほら穴ほらあなの奥から人のすすり泣くすすりなく声が聞こえきこえてきました。

家来けらいたちがほら穴ほらあな駆け込んかけこんでみると、一人の女の子おんなのこがフジ(→マメ科のつる草の総称)のつるで体をしばられたまま泣いないていました。

わけを聞くきくと、二日前に鬼にさらわれて来たそきたそうです。

しかし、それより前にさらわれた女子どもこどもは、すでに鬼に食べたべられてしまった後なのか、どこを探しさがしてもいませんでした。

こうして田村たむら麻呂のおかげで鬼はいなくなり、村人むらびとたちは安心して暮らせるくらせる様になったのです。

おしまい


ほら穴
住む
おりる
田畑
荒らす
子ども
さらう
聞く
坂上田村麻呂
うえの
武将
大勢
家来
連れる
やって来る
田村
名人
やっつける
一行
村人
目指す
山道
途中
言う
行く
我々
とめる
武器
命じる
張る
よろい
かためる
先頭
進む
突き出る
日なたぼっこ
みんな
見つかる
かがめる
気づく
あわてる
立ち上がる
連中
来る
親分
大声
張り上げる
人間
分際
負ける
言い返す
許せる
しとめる
射掛ける
こしゃく
鉄棒
振り回す
飛ぶ
叩く
落とす
あげる
すり抜ける
突き刺さる
手練
逃げ出す
逃がす
引き抜く
駆ける
上る
切り付ける
切る
飛ばす
はねあがる
空中
向き
変える
めがける
飛びつく
かわす
近く
根元
噛み付く
最後
噛み砕く
動く
残る
切り倒す
すすり泣く
聞こえる
駆け込む
女の子
しばる
泣く
来たす
食べる
探す
おかげ
暮らせる

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「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

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