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焼印を押されたカッパ

焼印を押されたカッパ

日本の昔話

むかしむかし、あるお寺おてらに、千寿せんじゅ丸(せんじゅまる)という小僧こぞーさんがいました。

千寿せんじゅ丸はとてもかしこい小僧こぞーさんで、

和尚わじょー

(おしょう)さんのお気に入りおきにいりです。

ある日の事、千寿せんじゅ丸はほかの小僧こぞーさんたちと一緒に、花をつみに出かけでかけました。

すると大きな池があって、その池の中ほどに、とても見事みごとなハスの花が一つひとつだけ咲いさいていたのです。

(何と美しい花だろう。これをつんで帰れかえれば、和尚わじょーさま、きっと喜ぶよろこぶにちがいない)

千寿せんじゅ丸は、池の土手どて(どて)をおりて行きました。

そばに生えはえているつる草をつかんでハスに手を伸ばしのばしますが、ハスは届きとどきそうで届きとどきません。

千寿せんじゅ丸、危ないからやめろ」

ほかの小僧こぞーさんたちが止めとめても、千寿せんじゅ丸はハスの花を取りとりたい一心いっしんで、水の上みずのうえに体を乗り出しのりだしました。

そしてやっとハスの花に指先ゆびさき届いとどいたものの、指先ゆびさきでは力が入らはいらずうまく折るおる事が出来できません。

そこでもう少し、体を乗り出しのりだしたとたん、

ドブン!

と、千寿せんじゅ丸は池の中に落ちおちてしまったのです。

千寿せんじゅ丸! 千寿せんじゅ丸!」

小僧こぞーさんたちはあわてて池のふちにかけよりましたが、千寿せんじゅ丸の姿はありません。

気がつくといつの間にか、ハスの花もなくなっていました。

小僧こぞーさんの一人が、大急ぎおーいそぎ和尚わじょーさんのところへ知らせしらせ行きいきました。

和尚わじょーさま、大変たいへんです! 千寿せんじゅ丸が池に!」

びっくりした和尚わじょーさんはあわてて池へ駆けつけかけつけましたが、千寿せんじゅ丸はどこにもいません。

和尚わじょーさんは覚悟を決めるきめると、池に向かっむかっ静かしずかに手を合わせあわせました。

それから片手かたてに杖(つえ)を持ちもち、何やら呪文じゅもん(じゅもん)を唱えとなえながら杖の先でさっと北の方きたのかたをさしました。

すると、どうでしょう。

今まで静かしずかだった池の水が激しく波立ちなみだち、やがてうずを巻いまい巻きまき上がるあがる土手どて越えこえ北の方きたのかたへと流れ出しながれだしたのです。

「すっ、すごい!」

小僧こぞーさんたちは、和尚わじょーさんの法力ほーりき(ほうりき→仏による不思議ふしぎな力)に息をのむばかりです。

やがて全てすべての水が土手どて越えこえて、池が空っぽからっぽになりました。

そして池の底をたとたん、小僧こぞーさんたちはびっくりしました。

何と、おぼれ死んしんでいる千寿せんじゅ丸を囲むかこむようにして、何十匹もの

カッパ

座っすわっているのです。

カッパたちは急に水がなくなった事に驚きおどろき、キョロキョロとあたりを見回しみまわしています。

「やはり、こんな事だろうと思っおもった」

和尚わじょーさんは空になった池の底へ降りおりていくと、杖を振り上げふりあげて、

「喝(かつ)!」

と、叫びさけびました。

そのとたん、カッパたちは和尚わじょーさんの法力ほーりきで、石の様に動けうごけなくなりました。

和尚わじょーさんは、カッパたちをにらんで言いいいました。

「なぜ、こんないたずらをする! ハスの花で小僧こぞー誘いさそい水中すいちゅー引きずり込んひきずりこんで命を奪ううばうとは!」

怒っおこっ和尚わじょーさんは真っ赤まっか焼けやけた鉄の棒をカッパたちの背中せなか押しつけおしつけて、一匹ずつ焼印やきいん(やきいん)をつけました。

やがて和尚わじょーさんが法力ほーりきをとくと、体が動くうごくようになったカッパたちは、そろって和尚わじょーさんの前に手をついて謝りあやまりました。

申し訳もーしわけありませんでした。もう二度と、人間にんげんにいたずらはしません」

それからと言ういうもの、このあたりのカッパの背中せなかには全てすべて焼印やきいんがついていて、人間にんげんにいたずらをする事はなかったそうです。

また、和尚わじょーさんの法力ほーりきで池から流れ出ながれでた水は新しい池となり、人々ひとびとはその池を鏡池かがみいけ呼ぶよぶようになりました。

おしまい


お寺
千寿
せんじる
ゅまる
小僧
和尚
お気に入り
出かける
見事
一つ
咲く
帰る
喜ぶ
ちがい
土手
おりる
生える
つかむ
伸ばす
届く
やめる
止める
取る
一心
水の上
乗り出す
指先
入る
折る
出来る
ドブン
落ちる
あわてる
かけよる
なくなる
大急ぎ
知らせ
行く
大変
駆けつける
決める
向かう
静か
合わせる
片手
持つ
呪文
じゅもん
唱える
北の方
波立つ
巻く
上がる
越える
流れ出す
法力
ほうる
不思議
全て
空っぽ
見る
おぼれる
死ぬ
囲む
カッパ
座る
驚く
あたり
見回す
思う
降りる
振り上げる
叫ぶ
動ける
にらむ
言う
誘う
水中
引きずり込む
奪う
怒る
真っ赤
焼ける
背中
押しつける
焼印
つける
動く
そろう
謝る
申し訳
人間
流れ出る
人々
鏡池
呼ぶ

: N1

: N2

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: N4

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muksi, kanayomi

「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

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