muksi - story thumb

--:-- / --:--
レモンのごほうび

レモンのごほうび

世界の昔話

むかしむかし、インドのお城に、ラブダ・ダッタという正直しょーじき者の門番がいました。

門番は貧乏びんぼー着るきる物がないので、雨の日も日照りひでりの時も、毛皮けがわを腰にまいた姿で門に立ったっていました。

「あれは、何とまじめな門番だろう」

王さまおーさまは、門番が気に入りきにいりました。

そこで狩りかり出かけるでかけるとき、王さまおーさまはその門番をお供おともとして連れつれて行ったのです。

門番は、はだしで腰に毛皮けがわをまいたかっこうで、

「やあ! やあ! たあっ!」

と、棒を振り回しふりまわし

イノシシ

やシカをやっつけました。

「おかげで、えものが増えふえたぞ」

王さまおーさまは、大喜びよろこびです。

ある時、王さまおーさまは隣の国と戦争を始めはじめました。

王さまおーさま、わたくしもお供させてください」

門番は、王さまおーさまにお願いしましたが、

「だめだ。お前おまえは、弓が使えつかえないだろう」

「はい。でも弓なんか使えつかえなくても、大丈夫だいじょーぶです」

門番は太い腕を、王さまおーさま見せみせました。

「これで敵を、やっつけてごらんにいれます」

そして戦争に行くいくと門番は棒を振り回しふりまわし戦いたたかい、誰よりもたくさんの敵をやっつけたではありませんか。

「なんと、いさましい男だろう」

王さまおーさまは、また感心してしまいました。

それから、数年がたちました。

門番はあいかわらず、お城の門に立ったっていました。

そんな門番をて、王さまおーさまは、

「あの門番はまじめだし、いさましい男だ。

それなのによほど運が悪いのか、出世も出来できずにまだ門番だ。

何か、ほうびをやりたいものじゃ」

と、思いおもいました。

そして家来けらいたちを大勢たいせい集めるあつめると、門番に言いいいました。

「ラブダ・ダッタよ。何か、歌をうたっておくれ」

「はい。わかりました」

門番は大きな口を開けあけて、こんな歌をうたいました。

♪運の神さまかみさま えこひいき。

♪お金持ちかねもちには 親切しんせつで、

貧乏人びんぼーにんには 知らん顔しらんかお

♪運の神さまかみさま えこひいき。

王さまおーさまはおもしろそうに笑っわらって、門番にレモンを一つひとつあげました。

「ごほうびは、レモン一つひとつか。やっぱりわたしは、運が悪いんだなあ」

門番がしょんぼりと門に立ったっていると、坊さんぼーさんが声をかけました。

「これは、見事みごとなレモンだ。どうです。この着物きものと、取り替えとりかえてくれませんか?」

「いいですとも」

門番は喜んよろこんで、レモンと着物きもの取り替えとりかえました。

その後そのご坊さんぼーさん王さまおーさまのところへ行っいってレモンを差し出しさしだしました。

王さまおーさま立派りっぱなレモンを手に入れいれました。めしあがってください」

王さまおーさまは、そのレモンをてビックリ。

「ああ、あの男は、まだ運がむいていないなあ」

実はレモンの中には、たくさんの宝石ほーせきがつめてあったのです。

次の日、王さまおーさまはまたみんなを集めあつめて、門番に歌をうたわせました。

♪運の神さまかみさま えこひいき。

♪お金持ちかねもちには 親切しんせつで、

貧乏人びんぼーにんには 知らん顔しらんかお

♪運の神さまかみさま えこひいき。

門番がうたうと、王さまおーさまはうれしそうに笑いわらいました。

そしてごほうびに、またレモンを門番にあげました。

「ああ、今日きょーもレモンだった」

門番はガッカリして、レモンを持っもったまま門に立ったっていました。

そこに、役人やくにんがやってきました。

「なんと、見事みごとなレモンだろう。王さまおーさまに、差し上げよさしあげよう。どうだ、着物きもの二枚と取り替えとりかえてはくれないか?」

「いいですとも」

門番は喜んよろこんで、レモンと着物きもの二枚を取り替えとりかえました。

王さまおーさま役人やくにん持っもってきたレモンをて、悲しくなりました。

「どこまで、運の悪い男だろう。このレモンを、着物きもの二枚と取り替えるとりかえるなんて」

また次の日、王さまおーさまはみんなを集めあつめて門番に歌をうたわせました。

そしてまた、ごほうびにレモンをあげました。

それをて、家来けらいたちは不思議ふしぎ思いおもいました。

「どうしていつも、王さまおーさまはレモンしかあげないのだろう? 王さまおーさまは、めぐみ深い方なのに」

門番は、今度こんどはレモンを王さまおーさまのおきさきさまにあげました。

「おいしそうなレモンだこと。王さまおーさまが、お喜びよろこびになるわ」

おきさきさまはそう言っいって、門番に金のかたまりをくれました。

門番はその金のかたまりを売っうって、ごちそうをお腹おなかかいっぱい食べたべました。

「またか。何度やっても、宝石ほーせきをつめたレモンが戻っもどってくるなあ」

おきさきさまからレモンを受け取っうけとっ王さまおーさまは、それでもまだあきらめません。

次の日、王さまおーさまは、みんなを集めあつめました。

大臣だいじんも町の人々ひとびとも、集まっあつまってきました。

王さまおーさまはいつものように、門番に歌をうたわせました。

♪運の神さまかみさま えこひいき。

♪お金持ちかねもちには 親切しんせつで、

貧乏人びんぼーにんには 知らん顔しらんかお

♪運の神さまかみさま えこひいき。

「うまいうまい。それでは、ほうびをあげよう」

王さまおーさまはいつもより、もっと楽しそうに言いいいました。

今度こんどこそ、お金おかねをどっさりあげるにちがいない」

みんなは、ジッと王さまおーさまの顔を見つめみつめました。

ところが王さまおーさまがくれたのは、やっぱりレモン一つひとつきりです。

門番が受け取ろうけとろうとすると、王さまおーさまはわざとそのレモンを床に落としおとしました。

すると床に落ちおちたレモンはまっぷたつに割れわれて、中から光り輝くひかりかがやく物がこぼれました。

「あっ、宝石ほーせきだ!」

「いっぱいつまっているぞ。これはすごい!」

お金おかねより、ずっといいじゃないか!」

みんなは、ビックリして言いいいました。

門番はあっけにとられて、口もきけません。

「そうだったのか。やっぱり王さまおーさまは、めぐみ深い方だったんだよ」

家来けらいたちは、口々くちぐち王さまおーさまをほめました。

王さまおーさまは門番に宝石ほーせきのつまったレモン一個のほかに、村を一つひとつ金貨きんかもたくさんあげたということです。

おしまい


インド
正直
貧乏
着る
日照り
毛皮
立つ
まじめ
王さま
気に入る
狩り
出かける
お供
連れる
はだし
かっこう
振り回す
イノシシ
やっつける
おかげ
増える
喜び
始める
わたくし
お前
使える
大丈夫
見せる
ごらん
いれる
行く
戦う
たくさん
あいかわる
見る
出来る
ほうび
思う
家来
大勢
集める
言う
うたう
おくる
わかる
開ける
神さま
金持ち
親切
貧乏人
知らん顔
笑う
レモン
一つ
あげる
坊さん
かける
見事
着物
取り替える
喜ぶ
その後
差し出す
立派
入れる
めしあがる
宝石
つめる
みんな
今日
持つ
役人
やってくる
差し上げる
不思議
めぐみ
今度
おきる
くれる
売る
お腹
食べる
戻る
受け取る
あきらめる
大臣
人々
集まる
お金
ちがい
見つめる
落とす
落ちる
まっぷたつ
割れる
光り輝く
こぼれる
出る
つまる
あっけ
きける
口々
ほめる
金貨

: N1

: N2

: N3

: N4

: N5

muksi, kanayomi

「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

muksi

MUKSI







Check Our Apps

download app on apple storedownload app on google play
© 2020 CopyrightiMuksiAll Rights Reserved.