muksi - story thumb

--:-- / --:--
たごかつぎ

たごかつぎ

日本の昔話

むかしむかし、吉四六さんと言ういう、とてもゆかいな人がいました。

吉四六さんの村には、平助へいすけ(へいすけ)という、うそつきの名人めいじんがいました。

この平助へいすけは、うそでだました相手あいて困っこまった顔を見るみるのが大好きだいすきで、その為にはどんな努力も惜しまおしまないのです。

村人むらびとは誰でも二度や三度はだまされていますが、さすがに吉四六さんだけは、一度もだまされた事がありません。

ですから平助へいすけは、いつか吉四六さんをだましてやろうと思っおもっていたのでした。

ある年の事、吉四六さんが大事だいじにしていたメス馬の『青』が子どもこどもを妊娠しました。

いよいよ子どもこども産まれるうまれる月となって、朝から青の様子よーすがおかしいのです。

吉四六さんは喜んよろこんで、

「さあ、いよいよ子馬が産まれるうまれるぞ」

と、思いおもいましたが、あいにく今日きょーは町へ行っいって、下肥しもごえ(しもごえ→人の糞尿ふんにょー肥料ひりょーとしたもの)をくみに行くいく日なのです。

そこで吉四六さんは、メス馬の青の事を奥さんおくさんによく頼んたのんで町へ出かけでかけました。

吉四六さんが大急ぎおーいそぎで肥(こえ)をくみ、重たいたごをかついで町はずれまちはずれまで帰っかえってくると、向こうむこーの方から急ぎ足いそぎあしやって来やってき平助へいすけとばったり出会いであいました。

平助へいすけ、どこへ行くいくんだ?」

「ああ、町へ買い物に行くいくんだ」

ここで平助へいすけは、吉四六さんをだますうそを思いつきおもいつきました。

「そうだ! そんな事より吉四六さん、大変たいへんだぞ!」

「どうしたんだ?」

お前おまえの青が子を産みうみかかったが、とても難産で親も子も死にしにそうなんだよ」

「そりゃ、本当ほんとーか!」

吉四六さんはたごをかついだまま、顔色かおいろ変えかえ駆け出そかけだそうとしましたが、急に立ち止まるたちどまる言いいいました。

「おっと。すっかり忘れわすれていた。

馬のお産だったら、何も心配はない。

実はおれの家には、庄屋しょーやさんからもらった馬の薬があるんだ。

どんな難産でも、それを一服飲まのませるとすぐに子馬が産まれるうまれるという妙薬みょーやくだよ。

かみさんに頼んたのんでおいたから、今頃いまごろはもう無事ぶじ産まれうまれているに違いちがいない」

すると、平助へいすけ言いいいました。

「でもそう言えいえば、みんなで大騒ぎしていたぞ。奥さんおくさんがその薬の置き場おきば所を忘れわすれたのかもしれないよ」

「え? こうしちゃいられない。平助へいすけ、たごは頼むたのむよ!」

吉四六さんはそう言ういうと、たごを道のまん中まんなか置いおい駆け出しかけだしました。

それを後ろうしろから見送っみおくっ平助へいすけは、大笑いです。

「あはははははっ、吉四六さんめ、とうとう引っかかりひっかかりおったぞ。

青に何の変わりかわりがないのをて、さぞくやしがるだろうな。

たごを頼またのまれたのは計算違いだったが、まあいい。

はやく行っいって、吉四六さんのくやしがる顔でもてやるか」

平助へいすけは吉四六さんの置いおいて行ったたごを担ぐかつぐと、自分じぶん大急ぎおーいそぎ引き返しひきかえしました。

しばらくいくと村の庄屋しょーやさんが、向こうむこーからやって来やってきました。

「やあ、庄屋しょーやさま。いま、吉四六さんに出会いであいませんでしたか? おれにだまされて、あわてて帰っかえったはずですが」

平助へいすけが自慢気に言ういうと、庄屋しょーやさんは『なるほど』と納得した顔で答えこたえました。

会うあうには会っあったが、にこにこして歩いあるいていたよ。そして、『平助へいすけは、思っおもったよりも馬鹿ばかな奴だ』と、言っいっていたぞ」

「な、何だって?」

「そう言えいえお前おまえ、吉四六さんに馬の妙薬みょーやくの話を聞かきかなかったかい?」

「はい。庄屋しょーやさまにもらった、その薬が見つからみつからぬと言っいって、おどろかしてやったのですが」

「わははははっ。平助へいすけお前おまえうまくかつがれたな。そんな妙薬みょーやくなんかあるものか。全部ぜんぶ、吉四六さんの作り話つくりばなしさ」

「何!」

「おまけに吉四六さんは、わざとあわてたふりをして、お前おまえにたごをかつがせたんだよ。お前おまえがあんまり人をかつぎたがるから、今日きょーはあべこべに吉四六さんからたごをかつがせられたんだよ。さすがのお前おまえも、吉四六さんにはかなわないな。あはははははっ」

庄屋しょーやさんは、腹をかかえて笑いわらい出しました。

「何てこった」

がっかりした平助へいすけ仕方しかたなく、重たいたごをかついで村へ帰りかえりました。

おしまい


言う
かいな
平助
名人
だます
相手
困る
見る
大好き
惜しむ
村人
いつか
思う
大事
子ども
産まれる
様子
喜ぶ
今日
行く
下肥
糞尿
肥料
奥さん
頼む
出かける
大急ぎ
こえる
かつぐ
町はずれ
帰る
向こう
急ぎ足
やって来る
出会う
思いつく
大変
お前
産む
死ぬ
本当
はたご
顔色
変える
駆け出す
立ち止まる
忘れる
庄屋
もらう
飲む
妙薬
かみさん
今頃
無事
違い
みんな
置き場
しれる
まん中
置く
後ろ
見送る
引っかかる
変わる
担ぐ
自分
引き返す
あわてる
答える
会う
歩く
馬鹿
聞く
見つかる
おどろかす
全部
作り話
あべこべ
かなう
かかえる
笑う
仕方

: N1

: N2

: N3

: N4

: N5

muksi, kanayomi

「今日は何の日?」

2021613

元:地球くん

muksi

MUKSI







Check Our Apps

download app on apple storedownload app on google play
© 2020 CopyrightiMuksiAll Rights Reserved.